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ドロレス郡()は、アメリカ合衆国コロラド州の南西部に位置する郡である。2010年国勢調査での人口は2,064人であり、2000年の1,844人から12%増加した〔Quickfacts.census.gov - Dolores County - accessed 2011-12-06.〕。郡庁所在地はダブクリーク(人口735人〔American FactFinder . U.S. Census Bureau - Dove Creek, Colorado] - accessed 2011-12-06.〕)であり、同郡で人口最大の町でもある。 == 歴史 == ドロレス郡となった地域には少なくとも紀元前2500年から人類が住んでいたと考えられている。西暦900年から1300年の間は郡西部に人口が多かった。考古学者など研究者に拠れば、その人口は1万人、数百の部屋がある集落があったと推定されている。しかしこの人々は、14世紀に旱魃と何度かの社会的混乱の後に居なくなるか他所に移り住んだ。その後数世紀の間、西部と東部の山岳地には移動性のユト族とナヴァホ族インディアンなどの民族が占有した。コロラド州の南西部の大半と同様に、ドロレス郡にはインディアンの廃墟やアナサジ人の遺跡が豊富にある。アナサジ歴史遺産センターに拠れば、1989年時点でドロレス郡内には少なくとも816の文書化された古代史跡があり、それ以降も多くの史跡が登録されている。 郡内には地域的に歴史的興味のある場所として、1776年のドミンゲス・エスカランテ・トレイルがある。この道はニューメキシコ州サンタフェからカリフォルニア州モントレーまで陸路を発見しようとした、1,800マイル (2,900 km) におよぶ遠征の名残である〔Katieri Treimer, ''Site research report, site no. 916, Southwest Colorado'', Earth Metrics Inc. and SRI International for Contel Systems and the U.S. Air Force 1989〕。この遠征隊は郡西部のダブクリークでキャンプを張った。後にオールド・スパニッシュ・トレイルが郡西部を通された。 1832年から1833年には、イギリス系罠猟師が郡東部の山岳地で活動しており、1866年には郡内で金が発見された。しかし、大規模な探鉱と鉱業が始められたのは、ユト族からこの地域を取り上げ、1878年にブルーノ協定でユト居留地から移住させてからだった。ただし、1876年時点でリコ地域に開拓者の鉱業地区が違法に設立されていた。1879年に大規模な銀の埋蔵量が発見されてこの地域の発展が加速され、1890年から1892年にリオ・グランデ・サザン鉄道が郡内を通ってデュランゴ、テルリドおよびリッジウェイを結んで建設された。リオ・グランデ・サザン鉄道は1952年に廃線になるまで郡東部の用に供されていた(郡の西部には鉄道が敷かれたことはない)。 リコの絶頂期は1892年であり、鉱業地区の人口は5,000人以上となった。これは現在の郡人口の3倍に近い。1893年の銀恐慌が鉱山町を襲い、1900年までに人口は811人にまで減った。20世紀に入っても郡の山岳地は浮き沈みを何度か経験した。最低の時期は1974年であり、人口は45人だった。それ以降の町はテルリドのベッドタウンとなり、ある程度の観光地になった。人口はおよそ300人に戻った。21世紀に入って地域での大きな鉱業活動を再開する動きが進んでいる。 ダブクリークは19世紀半ばから、サンタフェ、ソルトレイクシティおよびカリフォルニア北部やネバダ州の間の隊商や旅行者者にとって、オールド・スパニッシュ・トレイ上の通過点となっていた。郡の西部は1870年代から牛の放牧に使われたが、豊富な草が直ぐに過放牧とその後の火災の鎮圧のために無くなり、ヤマヨモギ、ピニオン、ジュニパーが広範囲に繁るようになった。1914年からは農地化が始まり、グレート・セイジ・プレインに乾燥地農法が広がった。現在、インゲン豆と冬小麦の乾燥地農法が郡経済の主幹になっている。しかし、1980年代にドロレス川上流のモンテズマ郡内にマカフィー貯水池を建設したドロレス・プロジェクトによる灌漑水によって郡の歴史と人口を変化させてきた。 ドロレス郡は1881年2月19日にユアレイ郡西部が分離してコロラド州議会によって創設され、ドロレス川に因んで命名された。ドロレス川は郡内に源を発し、郡内を通ってドロレス峡谷に流れている。ドロレス川のスペイン語名は''Rio de Nuestra Señora de los Dolores''(悲しみの聖母の川)であり、1776年にシルベストレ・バレス・デ・エスカランテ神父が名付けていた〔Colorado State Archives 〕 。当初リコにあった郡庁舎は23フィート (7 m) x 48フィート (15 m) の2つの倉庫用丸太小屋だったが、1883年に完成した石とレンガの庁舎に置き換えられた。郡庁は1946年にダブクリークに移され、現在の庁舎は1957年に建設された。リコにある当初の郡庁舎は現在町役場と公共図書館支所に使われている。 2009年、ドロレス郡はコロラド州で最も経済的に落ち込んでいる郡に指定された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ドロレス郡 (コロラド州)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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